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東野圭吾原作「手紙」という映画 沢尻エリカ、山田孝之、玉山鉄二主演の秀作

先日もちょこっと触れたのですが、改めて。

手紙

公開:2006年11月
監督:生野慈朗
原作:東野圭吾
脚本:安倍照雄、清水友佳子
主題歌: 高橋 瞳「コ・モ・レ・ビ」
挿入歌:小田和正「言葉にできない」

出演

山田孝之・・弟
玉山鉄二・・兄
沢尻エリカ・・女の子
吹石一恵・・弟が好きになった女性
尾上寛之・・弟の親友
吹越満・・被害者の息子
杉浦直樹・・会長
風間杜夫・・女性の父親

人物像
      • どうしようもなく、ただ、運に見放されて、頑張っても頑張りが報われない人生から、弟の学費を得るために行き場なく人様のお金を奪おうとして結果的に殺人を犯してしまった兄。
      • 殺人者の兄という重荷を背負おい、同じように行き場のない人生を身を隠すように歩く弟。
      • そんな弟を影で支えようとする女の子。
      • ようやく自分の夢に向かって歩き始めた弟が好きになった女性
      • 弟と漫才で相方を務める親友
      • 兄に殺された母親の息子、ここでは被害者の家族
      • 女の子からの手紙を受け取り心動かされた弟が務める会社の会長
      • 弟が好きになった女性の父親


ストーリーよりまず感想が先に出る映画です。一言でいい映画でした。
心が温まりますし、最後は救われた気持ちになります。
登場人物のすべてがその立場において心優しい人達です。
また、役者さんが素晴らしい演技をします。
こういう映画を見てつくづく思うのは、役者さんって、私生活をあまり見せてはいけないのです。
ほどほどにして、スクリーン上でのみその存在を証明してみせればいいのだと思います。
気になる役者が、見る人にとってはまり役であり、見る人の感情を揺さぶるような演技をしたとき、見る人はかなり胸を打たれるのではないかと思います。

この映画は兄役の玉山鉄二の演技力が光る映画です。
沢尻エリカ山田孝之も素晴らしいと思いますが、最後の数分間の兄の心情描写をここまで見事に演じ切った玉山鉄二の演技力にハットしてしまいました。
画面に玉山鉄二が映った時に、この映画はこの場面が全てであるのだと思いました。
でも、これはあくまでもごく普通に暮らす一般人にとっての映画の感想です。
立場を変えて、親族を同じように理由はなんであれ殺された人が見ると、僕が感じたように救われた気持ちにはならないはずです。
吹越満が演じたように「もう終わりにしようと思う」「お互い、長かったな」にはならないでしょう。
むしろ嫌悪を覚えるのでしょうね。
こういう映画の一番の難しいところです。