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韓国映画 絶対の愛 を見る

韓国映画 絶対の愛

半ネタバレの感想
絶対の愛という邦題に増して内容も激しい韓国映画です。原題は TIME 時間 です。
キム・ギドク監督の映画は「鰐」や「悪い男」など、見ると疲れてしまう映画が多々あるのですが、最近の映画、絶対の愛 などはストーリー展開が早くて飽きさせない映画です。単純に面白い映画ですが、内容は非道い映画であります。
崩れていく人間の精神がサイコチックに描かれているのですが、これでもかというくらい追い討ちをかけて行くのです。

韓国は美容整形手術が盛んであるとか、キム・ギドク監督は美容整形に警鐘を投げかけてこの映画を撮ったとは思えません。カップルの間にある時間というマンネリへの対抗手段として美容整形を選んでいます。恋人に対してもっと自分がナニナニであればもっと自分を好きになるだろうという切ない想いの手段が美容整形であっただけです。

ストーリーはマンネリ化したカップルの話し。


彼女セヒ(パク・セヨン)は彼氏ジウ(ハ・ジョンウ)の目を自分に向かせようと突然姿を消して美容整形を受け別人スェヒ(ソン・ヒョナ)となって彼氏の前に姿を現す。

一度は恋愛関係になるが彼氏の心には前の彼女セヒが忘れられない。
それを試したのもスェヒ。セヒを忘れられないジウはスェヒに別れ話しを。ここら壮絶になります。

スェヒはセヒのお面を被ってジウの前に現れる。ジウは全てを知って恐れおののきその場から逃げ出してしまう。


ここで映画は終わりではありません。彼女への仕打ちとも取れるさらなる追い討ちが始まります。
ジウは自ら整形手術を行い今度は彼女の前から姿を消す。

スェヒは別人になったジウを探し始めるのです。全ては復讐のしあいっこのような展開に発展していきます。そして、破滅のラストへと。

まあ、軽薄で身勝手な男、ただ愛しただけの女の盲目とも言える愛の形。お互いの感情の行き違いから狂気な結末に向かっていくストーリー展開はいわゆるジェットコースタームービーのようです。
いくら整形して名前を変えても付き合っていくうちにセヒではないかと疑問にも思わない男性の軽薄さと、相手の手を取って顔の変わったジウを確かめようとする女性の必死さはあまりにも対照的で痛々しくなります。
そして、再び別人となって・・・最初のプロローグに戻ります。
スカーレットレターという映画で初めて見たソン・ヒョナの迫真の演技が凄いです。キム・ギドク作品は是非この映画から見てください。