骨折とナース その4 ナースさん、痛いところを二本指でさすって欲しい。
腓骨および右脛骨骨幹部骨折における痛みの効果的な緩和方法
痛みは慣れるのか?
一言で言うと慣れます。
痛みに慣れると言うのは痛みに鈍感になるという事ではありません。痛みのレベルを知っているからどの程度の痛みがどの程度の周期で襲ってくるのかの心構えが出来てるということです。
痛みの程度を知ってしまうと我慢出来るのです。
それと、痛みの根拠を知っていて、いずれ治ってしまう期間限定の痛みだから、我慢出来るのです。
でも、そういうのがない痛みの場合、この先永遠に続くのなら死んだほうがいいに決まってます。
薬は痛みを和らげてくれます。
でも、薬は痛みを和らげてくれますが、痛みを忘れさせてくれるものでは無くて、時間がたてばまた痛みが襲ってくるのを知っています。
では、痛みを忘れさせてくれるものはないのか?
ロバート・デニーロとロビン・ウィリアムズのレナードの朝という映画。
薬が効かなくなり激しい震えを止める事が出来なかった主人公が、生まれて始めて恋した女性と手を取り合ってダンスすると手足の震えが止まるという場面。
こういう力はあるのか?
それが、あるのです。
僕は発見と経験をしましたので述べてしまいます。
彼女のいる方、あるいはまだ愛情を持ち続けている奥さんのいる方、痛い患部を優しく触ってもらって下さい。
痛みが和らぎます。
確かに。
手当とはまさに手を当てることですが、そこには愛情というスパイスがないと全然効きません。おやじの指ではダメなんです。
うーん、キモイな。
で、僕はナースさんが痛みのあるところを二本指、人差し指と中指ですが、ここですかとさすってくれました。
そしたら、痛みが和らいだのです。本当です。
一日に何回か足の感覚や痛みががあるかどうかを確かめる為に足を触ってくれるのです。
「痛みが和らぎました」っていうとあと四こすりくらいさすってくれました。
ここです。
四こすり。
微妙な回数ですよね。これが彼女だったら「ありがとう」というまでさすってくれます。
でも、本当に効く指、痛みを忘れさせてくれる指とは何かというと、既に釣ってしまった彼女ですか?
あるいはお互いどうでもよくなる運命の奥さんの指ですか?
もし、これが長澤まさみや新垣結衣だったらどうでしょう。
痛みなんて無くなりますよね。
いや、このままずっとこの痛みがあってもいいと思いますよね。
触らなくてもいい、近くにいるだけで身体中が火照ってきます。
まさに、人間の中心で愛を叫ぶです。
では、長澤まさみや新垣結衣以上のものは何か?っていうと片想いの相手です。
高校時代、中学時代、ホンワカ片想いの彼女はきっと野に咲く一輪の花、露を宿したスミレです。彼女は世の中の清らかなものの象徴、であったはずです。
「誠実のひとよ、あなたのゆくところ花開き、 ひとの世の憂いも悲しみも、麗しの塑像とはなりぬ」
確か、赤毛のアンだったか、若草物語だったか忘れましたがこういう一文があります。
しかし、そんな事トーイ昔の事で無理でしょう。
そこに登場するのが唯一職業で天使と名のつくナースさんの二本指です。
ただ、ここの病院、ナースさん確かに沢山います。
バレー部のキャプテンタイプ
小僧寿司タイプ
女子サッカー部員
或いは女子柔道家タイプまたはレスリング部所属派?
よくて、スイマー。シンクロナイズではありません。
あるいは百歩譲って引退して今はコーチとなった元体操選手
いや、そんな事言うとバチ当たります。
ここのナースさんは、夜中は何回も見回りしています。
夜中に老人の下の世話したり。
夜中起きてたら、寝れますか?って聞いてきます。
それは大変ですよね。
ナースさん、ありがとう。心からありがとうと言います。
きょうは背中やデリケート部分を拭いてくれてありがとう。
とても気持ち良かった、いや、サッパリしました。
で、今日の夕食です。
ご飯
豆腐ステーキ、プチトマト
さつまいもの甘煮
蟹とキュウリのサラダ