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PAUL Components PowerglideとシマノXTR リアディレイラーの歴史

PAULのディレイラー

自転車の部品は最新のもがいいのはいうまでもないのですが、ちょっとまて、ビンテージなMTBパーツが熱くないか?
サスペンションは最新のものがいいです。しかし、クランクや変速機はビンテージなものを取り付けていると非常に個性的になるのではないか?
そんなことない、それは、お前だけだ。
ということでビンテージパーツに大注目しています。
で、性能よりルックス命としてはどうしてこんな見てくれの良いパーツに見向きもしなかったのだろうと後悔している自転車のパーツのなかの一つがPAULのディレイラーです。
PAULは現在ではクランクやブレーキなどなかなかイカす、でも結構値段が高くて手の出せないパーツを作っていますが、MTBの色んなものが乱立していた頃にこんな豪華なディレイラーを作っていました。
古本屋のカタログで見たことありましたし、日本でも売っていたようです。
実物は見たことがありませんが、この度、非常に程度は悪いですが、そのぶんお安くPAUL POWERGLIDEという名前のディレイラーを入手しました。
多分、手にすると、こんなはずじゃなじゃったと物凄く後悔すると思われます。
ナイキのビンテージスニーカーのように、加水分解しててサランラップ包んで見てるだけの履けない靴のような、チェーンを通して変速かけるとパキンといきそうなディレイラーだと思われます。
年末に注文したのでまだ到着しませんが、到着するまでの間、ワクワクしています。

PAUL Powerglide

トップノーマルで8速対応(シマノシフターOK)
二種類あって、PAULというロゴがシールタイプと彫っているタイプがあります。
シールタイプはほとんど見かけません。


カラーバリエーションは色々あってラスタカラーバージョンもあります。
ラスタカラーは微妙なんですが、シルバーはしびれますね〜
アルミの削り出しで、エッジが立ちまくっているので、中古品はエッジ部分にダメージ受けたものが多いです。
生産は1990年初頭から1995年ころですから今から18年前です。
この頃は既にMTBの変速機はシマノの天下統一の時代でしたので、Paulなどというメーカーのディレイラーを買うライダーは無茶走りをしないタイプのライダーではないかと思われます。
やはり、MTBの勢いがある時は人というものは最新のテクノロジーに逝ってしまうのです。

シマノ リアディレイラーの変遷

で、PAULなどのMTBコンポーネンツメーカーを片隅に追いやったのがシマノですが、ハイエンドなコンポーネンツであるXTRを発表したのは1992年です。
シマノ初のMTBコンポーネンツはXT RD-M700で1983年です。
XTからXTRに進化するまで8年かかっているんですね。
MTBの黎明期は1970年代、MTBが形となり始めたのが1980年代ということですからシマノは早くからMTBの変速機をトータルシステムとして導入していたようです。
自転車はロードのほうが早いのでシマノDURA-ACEは1972年にはすでに登場していました。

Dura-Ace Crane

XT RD-M700

1983年これが記念すべきシマノ初のMTBのコンポーネンツです。
ロード用の変速機の肉厚を増してMTBに流用したような感じですが、シマノMTBコンポーネンツはここから快進撃を始めます。

XT RD-M730

だんだん近年のディレイラーに近づいてきた1987年のRD-M730

XTR RD-M900

1992年に8速の初代XTR RD-M900シリーズを発表。
これは今でも人気があって、僕のような者でもほぼ新品同様なM900を持っています。

XTR RD-M950

で、XTRの名を不動のものとした8速対応のM950が1996年に発売されます。
M950の新品はまだあります。去年、オクで競り負けましたので、今年はリベンジするか、サイクリーで待つか、老舗のショップを徘徊してお宝ゲットするかです。
1999年にはM953になって9速対応となっています。
PAULはシマノのシフター対応ですが9速化を果たしたシマノに勝てるわけもなく姿を消したのでした。

XTR RD-M960

2003年にポリッシュのM960へとイメージチェンジします。
この頃にデュアルコントロールレバーなんていうロードマン的な、当時は賛否両論だったものが登場しています。
形は流線形なって、当時は磨き過ぎで好きではない格好である。か、ゴージャスで素晴らしいに分かれていました。

XTR RD-M970

しかし、2007年にXを強調したM970へとイメージチェンジしますが、これを見て磨き過ぎな物も良かったかもしれないと思ったのですが、なんと、シャドーディレイラーという、転けてもダメージ最小限度のまさに僕のためにあるようなディレイラーが登場して、XTRはやはり最強だと思っていました。
しかし、デュアルコントロールレバーという、普通シャドーディレイラーと組み合わせない方法で使っていましたので、下りでブレーキと変速を同時にかけてしまうという事に悩んでいました。
この頃はシマノの唯一のライバルメーカーであったスラムが既にX.0というMTBerの物欲をくすぐるディレイラーを発売していて、ある意味シマノは負けていました。
ここらあたりからXTRの近代化が進みます。

M972はシャドーディレイラーとして登場です。

MTBerの物欲をくすぐるSRAM X.0が登場

XTR RD-M980

で、2011年、スラムに遅れて初代10速化のM980の登場
しかし、シマノの天下統一は崩れスラムの勢いが止まらない。正直言えばスラムの方がカッコいい。

で、いずれM990になるのでしょう。
しかし、スラムが頑張ってもシマノディレイラーとシフターをトータルなシステムとして末尾の型番を変えて細々進化させていますので追従できません。
ロードでも、MTBでもシマノは世界一です。
シマノのM950までのディレイラーはビンテージな部類に入ってしまってますが、漫画的には絵に描きやすいルックスで、M980など絵に描きにくい形はどうしても好きになれないという人はビンテージに行くしかないのだということがわかりました。
性能より味を求める言わば熟女好き方向が今年のトレンドだとキャイ〜ンが言っていますので僕もそうなんだと思いました。
で、Paulのくたびれたディレイラーをポリッシュにするのが今の楽しみです。