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韓国映画 オアシス

韓ドラブームと言われるなか、韓国映画は面白いです。
日本の昭和の時代を彷彿させる映像に惹かれる部分もあるのですが、男優が素晴らしい。ペ・ヨンジュンとか、チャン・ドンゴンとか、芸能人っぽいのもいますが、それはさておいて、中年のおじさん役者が味わい深いのです。

オアシス oasis

例えばオアシスと言う韓国映画ソル・ギョング、この役者は実に素晴らしい役者です。
この男優を追っかけて韓国映画をたどっても損は有りません。
ソル・ギョングを追いかけているうちにオアシスという映画にたどり着いのですから。
この映画のもう1人の主役で脳性麻痺の女性を演じるムン・ソリという女優。
最初は本当に演技なの?って目を疑ったくらいです。

劇中ソル・ギョングの心の目に映る健常者として登場するムン・ソリ脳性麻痺を演じる同一の女性とはとても思えないくらい美しく見えます。
ムン・ソリが見るソル・ギョングの姿、ソル・ギョングが見るムン・ソリの姿、一体人は人の何を見ているのか、それはパッケージの写真を見てはっとするのです。
オアシスという映画は、一言で言ってしまえば頭の回転が鈍い不器用で知能の低い男性と脳性麻痺の女性との恋愛映画です。しかし、実は純で心優しい男性と清らかな女性の純愛映画なのです。
見ている私の価値観などソル・ギョングムン・ソリの周りにいる人たちとなんら変わりがないとハタと気がついてしまいます。
映像の空気感、少し色合いを抑えた乾いた空気感が世間の冷たい疎外感を表現しているようにも感じてしまいます。
他人の痛みを理解する優しい心、そういう失ったものを認識させてくれるのが映画であったりします。
この二人の住んでいる世界は私たちの住んでいる世界と比べて天国であると、オアシスとはそういう意味かと思いました。
監督・脚本のイ・チャンドンと女優のムン・ソリとともにベネチア国際映像祭で賞をとっています。

韓国ならではの映画ともいえますが、いい映画でした。