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ハスキー三脚 3段 雲台無し

ブレたカス写真を撮り続けていた結果、目覚めた。
ジッツオ曰く「三脚は重いほうがいい」
しっかりした三脚をようやく買った。
しっかりした三脚を買わなかった理由は大きいのと重いのが嫌だったから。
しかし、素人の陥り箇所に両極端という言葉がある。
手にしたハスキー三脚を見て、これ行き過ぎたかなと思った。
しかし、これでブレのない写真が撮れるはずで、ブレた写真を機材の責任に出来なくなった。
ハスキー三脚を買うなんて考えもしなかった。
しかし、ハスキー三脚、ジッツオのマウンテニア、トラベラー、システマティック全てヨドバシカメラで触ったが、ハスキーが一番手に馴染んだ。
重い、ごつい、大雑把なイメージを抱きつつ触ったハスキー三脚、全て誤解だった。

ハスキー3段三脚 雲台無しモデル

HUSKY Tripod ハスキー三脚
HUSKY Tripod ハスキー三脚
1994年の「カメラこだわり読本」にほんの少し記事として掲載されていたハスキー三脚のこと
第二次世界大戦アメリカの兵隊やプレスが日本に持ち込んだクイックセット社のハスキー、ハイボーイ三脚はカメラだけでなく武器や測定器も載せていた。
トヨビューという大型カメラを作っていたトヨ商事が、それを載せることの出来る三脚を探していた。
ハスキーに一目惚れして輸入を始めた。
その後、ハスキー三脚をして「エレベーター付のものでなければ三脚ではない」という風潮が巻き起こった。”
1999〜2000年の「カメラこだわり読本」にハスキー三脚の品質管理の記事が掲載されていました。
”「個別のカタログを見るとハスキーシリーズは全部、積載荷重が『10キロまで』となっていますね。どういう計算なんですか?」
「人間が乗った状態で雲台を動かして見るんです」
「耐荷重というのには静荷重と動荷重があって、静荷重は動荷重に対して10倍から20倍はないといけない。100キロの重りを載せるんです」
静荷重は三脚を伸ばしきりにして、100キロの重りを載せて1週間放置して脚と雲台がその重さに耐えきれば合格。
動荷重のほうは、止め位置を変えられる鉄塊が用意されていて、重心を変えることで操作できる重さをチェックする。
「耐荷重が10キロなら、100キロの重さで動かないとダメです」
雲台に人を腰掛けさせてパン棒で動かす。
…「航空機用軽金属」を使い、独創的なエレベーター装置を備え、システマチックなパーツ構成の大型・軽量三脚だった。「エレベーター三脚」はクイックセット社の発明なのだ。
それに「今でもこのアルミ素材がいいんです。叩くとビーンと独特の音がする。アルミそのものがちがうんですね」”


ハスキーの雲台とそれを支える三脚はそんな基準で耐荷重を表示しています。
というハスキー三脚を買いました。
どうせしっかりした三脚を買うのです。三脚の雄、何故ジッツオでないのかというと、値段が高いということもあるのですが、同じ本に耐荷重に関してジッツオの記述があります。


”「(耐荷重を標記する)基準が一様でないので、こちらとしては(カタログに耐荷重の数値を)載せたくないのですがジッツオ社では[三脚として機能する重さ]としているようです。室内で最高の条件(無風、無振動、水平)で、重心が取れた状態でカメラがブレない重さの限界ということのようですが、実用的にはあくまでも目安ですから」
といいつつジッツオは耐荷重がベースのシステムで、三脚の役割としては、どこまでの重さのカメラセットならきちんと固定して撮影できるとかが明記されていなければならない・・・というふうにジッツオは考えている。”


ここがよくわからなかったのです。ジッツオには耐荷重25kgの三脚があります。
ハスキー的には250kg載せて試験していることになります。
トヨ商事のハスキーのほうが耐荷重表記に関してわかりやすくて、こうあるべきだという信念のようなものを感じられます。
これは、全てのハスキーは必ず手で触るというトヨ商事の社長と世界企業のジッツオとはシェアの規模が違うので仕方ない事かもしれません。
それと、同クラスの三脚を比較するとハスキーのほうがはるかに値段が安い。カーボン製三脚と比較しても重さもあまり変わらないし、アルミモデルに関してはハスキーのほうがはるかに軽い。また、三脚を伸ばした時のアイポイントの高さは同クラスでハスキーを超える三脚はありません。
その高さの三脚に100kg載せて試験するのですから、ハスキーは脚立になるという噂は嘘ではないようです。
例えば、僕は今骨折しているのですがハスキー三脚立てた状態で、三脚の脚を一本持って体重をかけて椅子から立ち上がっても三脚は動きもしないし脚がしなることもないです。
ただ、でかいです。
脚を広げるとまさに山のような感じで、ビニール被せたらビバーク用のテントになる大きさです。
人混みの中では使えません。

で、ハスキー三脚の詳細(実測)

重さ:2396g(カタログ値2500g)
雲台径:50mm
パイプ径
1段:32mm
2段:28.5mm
3段:25.3mm
脚を広げた時の1辺の長さ(芯-芯)
1段:530mm
2段:850mm
3段:1250mm
エレベーター長:370mm
エレベーター径:32mm
エレベーター伸ばさない地上高
1段:約610mm
2段:約990mm
3段:約1425mm
ハスキーには3D雲台有りが標準ですが、雲台有りは雲台取り外せないということですので、自由雲台派なので雲台無しを選びました。
シンプルな雲台受け部分はアルミの鋳物。
一見すると昭和時代の色々な商品につけられていた「デラックス」という言葉が似合うのではないでしょうか。
脚は2000番台のアルミでジュラルミンです。
鋳物はADC10
自転車は7000番台の超々ジュラルミン
アルミやカーボン製の自転車に乗りまくっている人から見るとただのアルミパイプです。
高さ調整用のエレベーター部分は長いスリーブに収められていて、ここ、何のガタ付きありません。
また、センタポールはエレベーター式の方がカメラ覗きながら上下に動かせるので楽だということを知りました。

Husky Tripods

エレベーターストッパー
雲台の「カックン」同様、あまり緩めると「ストン」と落ちます。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
エレベーターのハンドル。
押し込んで短くして収納できます。ハンドルは短いですが、操作は問題ありません。
重いカメラに重いレンズ載せて30cmも上げないでしょうから。
ファインダー覗きながらエレベーター上げること出来ます。その間、両手はカメラから離れるのですが三脚は微動だにしません。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
雲台載せる部分は直径50mmですが、もう少し大きくてもいいかなと思います。
また、シンプル・イズ・ベストですがせめて水準器欲しいです。
ただ、ハスキー、脚を伸ばした状態で水準器を上から覗ける人は僕以外には身長180cm級かな?
HUSKY Tripod ハスキー三脚
脚の連結部
なんの飾りもありません。アルミの鋳物です。CNCでもいいのかなと思いますが、味はあります。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
エレベーター部
エレベーターの径は32mmですが、このエレベーター、ガタは一切ありません。ポール状のものよりギヤタイプのエレベーターのほうが本当に使いやすいです。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
脚は3段
それぞれ、32mm、28.5mm、25.3mm。
それぞれの脚と脚はガタツキありません。注射器のシリンダーとピストンのような密接感あります。
伸ばすときは太いほうから、縮める時は細いほうからロックかけていきます。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
石突きはゴムのみ。
センターポールの下は空洞、ここに細ネジ付けるアダプターがオプションで売ってればローアングル撮影可能ですけど。
ストーンバックなんていうこざかしいものありません。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
で、ようやくSUNWAYFOTO DBH-52を載せることの出来る三脚を用意することが出来ました。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
Olympus OM-D M-M1を乗っけてみる。
ゴミが乗った程度であった。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
2段まで伸ばしてみる
HUSKY Tripod ハスキー三脚
3段でアイポイント
HUSKY Tripod ハスキー三脚
エレベーター天辺まで伸ばすともはやシャッター押せないどころかカメラ取り外すことも出来ない高さ。
HUSKY Tripod ハスキー三脚
というOM-D E-M1には過剰スペックな三脚のようですが、ハスキー三脚。
ハスキーに抱いていた重い、扱いにくい、古いというイメージは払拭されました。