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人間と共に歳をとるワンコ

イヌとヒトは共に進化した
という人とワンコの共存についての興味深い論文がありました。
シカゴ大学を初めとする国際研究機関から集まった研究者らは、ヒトとイヌの遺伝子を調べ、複数の遺伝子グループが何千年にもわたり並行して進化していたことを発見した。これら遺伝子は、食事や消化、そして神経学上の作用や疾病などに関連するものだ。
研究によれば、ヒトとイヌの並行進化は環境の共有によって起きた可能性が高いという。論文は5月14日発行のNature Communications誌に発表された。 」
です。
さらに、
「家畜化は人口密度の急激な増加と住環境の過密化に結びつけられることが多い。こうした不利な環境が選択圧力として働き、両者の遺伝子変化に繋がったのかもしれない。
たとえば過密な状況でイヌがヒトと暮らすことで、比較的おとなしい方が優位に働き、イヌ科の動物はより従順性が増し、最終的に無条件の愛情を込めた無垢のまなざしを向けるペットになったのかもしれない。 」
です。
「イヌの遺伝子とヒトの遺伝子を比較したところ、セロトニンなど神経伝達物質の運搬やコレステロール生成、そして癌にまつわる部分が選択的に現われていることを発見した。
 異なる種の遺伝子に同じ部分が存在する現象は、自然界ではめったに発生しない収斂進化として知られるが、ジャイ氏によれば今回の結果はそれほど驚くことではないという。結局のところ、ヒトとイヌは同じ住環境を長年にわたって共有してきたからだ。 」
などというような事を発表していますが、さらに他の種と人間の遺伝子を調べる必要があるので仮説の部分が多い。
であるようですが、こういう学術的な論文のプロローグとしては分かりやすいです。
近所に早朝、老犬をゆっくりと散歩させる人がいます。
去年あたりから通勤時によくみていたのですが、去年はワンコは自力でヨタヨタ歩いていました。
でも、最近は飼い主さんに介護されながらでないと自力で歩く事が出来ません。
先日、おいくつのワンちゃんですか?と初めて尋ねてみたのですが、18歳でした。
しっぽもふれないワンコなんですが、しみじみと考えました。
人間と介護されながらヨタヨタ歩くワンコとの間には何があるのか?
人間はワンコに対する愛情か?
じゃあワンコは人間に対する信頼や愛情か?
その愛情はどこからきた愛情なのか?
異なる種の遺伝子に〜とあるのですが、人間とワンコという(ワンコだけではありませんが)異なる種がだだ一方的でなく双方に愛情を持ち合うというのは、ワンコとキリンという異なる種が愛情をもち合わないとうことを考えると、どんな種とでも感情の行き来を持つ事の出来る人間というものが特別な能力を持つ存在なのか、あるいはこの論文のように長い間共存した環境のおかげによるものなのか興味深いものがあります。
しかし、一方的に関係を断ち切るのは何時も人間の方です。
また、このような研究から動物虐待する人間の心理なども解ればとても有意義であるのではないかと思います。