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犬と猫と人間と を見る

犬と猫と人間と

で、とうとう見ました。

特に人間が加害者になるドキュメンタリーは見たくないのですが、ずっと気になっていたわけです。
ネットでの感想も出そろってきて、見れるかもしれないと思い見たわけです。
結果、見てよかったと思いましたし、見なかったことを後悔しました。
一人の猫好きのおばあちゃんが、動物達の命の大切さを知ってもらえる映画を作ってほしいと、満期になる生命保険を製作費にさし出した映画です。
これまでメジャー映画で犬や猫の可愛らしさや人間との触れ合いを描きお涙ちょうだいというのは多々ありましたが、そんなペットショップの宣伝映画は「お母さん犬飼いたい・・」というわけのわからない衝動を生みそこから悲劇が生まれるかもしれないという心配もあったわけです。
あぁ、もう偽善的な動物映画など見たくもない、そんなの見たって動物愛護だの人間と動物の関係などを白々しい演技や押し売りのようなやさしさから学べる程人間は単純じゃないしえらくもない。
この稲葉恵子さんという「おばあちゃん」の言葉に「人も好きですけど、人間よりマシみたい。動物のほうが」というのがあります。
動物を通して人間を見るとこういう言葉が出てくるのですね。
あなたは命を捨てる人間なのか、それとも一つの命を最後まで見届ける人間なのか。見ればわかります。

ワンコ達、ニャンコ達、なぜ生きちゃいけないんだ

さて、このワンコ達とこのワンコ達


この違いはなんなのか、何がこの違いを生むのか、悲しいことに、ワンコやニャンコが可愛いという人間によってもたらされた結果です。
処分所では、すがるように人間を求めるワンコもいれば、諦めて隅にうずくまるワンコもいます。
ニャンコにいたってはその日に処分です。


動物先進国のイギリスのペット事情が紹介されています。
ペットショップでは生体販売されていません。
野良猫のいない国です。
イギリスで出来ることが日本では出来ないんですね。
犬捨て山をみて、日本の犬に生まれたくないと呟く外国人。
崖っぷち犬からわかる人間の矛盾
動物保護施設の苦悩
保護犬の躾
ワンコを抱く子ども達
ある獣医の話し
野良猫の世話をする夫婦
多くを語らない処分センターの人達
動物は商品に過ぎないペットショップの生体販売

      • 制作:稲葉恵子
      • 監督:飯田基晴

動物を取り巻く厳しい現実とそれに関わる人間模様が、ゆる〜く映像化されて、何故だろうという問いかけで語られています。
失われる命を救う人達、その現実に涙する人達や、この命を救うために多くの人間が努力する姿を描いています。
人間に捨てられて行き場のない動物にとって少なくとも救われることは、動物を処分する人たちが動物が好きであるということです。
見るに堪えない場面もありますが、映画には動物に対する人間への希望が描かれています。
おかげで、最後までちゃんと見ることが出来る映画になっています。



ワンコ、ニャンコの好きな人よりむしろ、動物を飼わない人が見て、動物を飼っては捨てる無責任な人間のエゴを笑ってあげて欲しいと思います。
日本はなんて国だろうと思うに違いありません。