天敵が道を阻む・・・ファン・マヌエル・ロペスを二度もTKOしたオルランド・サリド選手
良い好敵手ではなくて天敵にはまってしまったファンマ・ロペス
良い好敵手はお互いを高みに導くなくてはならない相手ですが、天敵は一言で言うと事故のようなもの。
マニー・パッキャオとファン・マヌエル・マルケスはお互い好敵手でした。
クリチコ兄弟に好敵手はいませんが、天敵はいました。
ウラジミール・クリチコの天敵はコーリー・サンダース。
弟の仇を討とうとした兄のビタリ・クリチコも危うく返り討ちにあうところでした。兄が弟の天敵を下したのでサンダースは弟の前から落ちて行きました。
天敵に格上も格下もありません。レコードからして負けるはずがないだろうという相手であっても、天敵ゆえに勝てない。
ロペスはどうしても乗り越えられない天敵に、この時期に出会ってしまったのは事故かもしれません。
WBO世界フェザー級タイトルマッチ ファン・マヌエル・ロペス vs ラファエル・マルケス
でエントリーしましたファン・マヌエル・ロペスが同じ選手に2度も負けました。しかも痛い形で負けています。
もともと打たれ弱いファン・マヌエル・ロペスでしたが、ここでも打たれ弱いというか防御と攻撃のモロさを露呈させてしまいました。
ファン・マヌエル・ロペス
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- 1983年生まれ、プエルトルコ
- 身長/リーチ:166cm/175cm
- 33戦31勝28KO2敗
- サウスポー
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この輝かしいレコードの唯一の汚点である2敗が同じ選手に同じ負け方で敗退しました。まさに天敵です。
WBO世界フェザー級王者オルランド・サリド
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- 1980年生まれ、メキシカン
- 身長/リーチ:168cm/170cm
- 52戦38勝26KO11敗2分1無効試合
- オーソドックス
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ファン・マヌエル・ロペスが負けそうだねと初めて思ったのはロジャー・ムタグワとの防衛戦。
ロペスが負けそうだと初めて思いました。それくらいロペスは負けない選手だと思っていました。
このあたりからロペスも人の子、勢いだけで勝つのも限界があって、これからが試されるときかなと思っていましたが、KO率は上がるものの内容はよくダウンしたりヒヤヒヤする試合展開も多く見られるようになりました。
で、西岡選手が勝ったラファエル・マルケスとの対戦もTKOで勝ちましたが、マルケスのような勢いのある打ち合いの好む選手には危ない場面が多々あります。
ロペスはどうも、がむしゃらに突進してきてインファイトに持ち込まれると弱いんです。
打ち合いではこの階級でロペスを負かす選手はいないだろうと思っていましたが、手数の多いタフなインファイターは天敵なんだと思ってしまいました。
同じ相手に2度も負けてしまって、仮に3度目を戦ったとしても勝てないだろうというチャンピオンが同じ階級にいるかぎり、いくら再起戦でKO勝利したとしてもロペスの名前はNo.2になってしまいます。
汚名の返上は階級上げて3階級制覇目指すしかないか・・・サルカドを破った強打者の内山 高志、粟生 隆寛、フアン・カルロス・サルガドやエイドリアン・ブローナーのいるスーパーフェザー級かな?
この階級は日本人が二人もいるんです。どちらにしても面白い階級ですし、今年はボクシング的にさらに面白くなりそうですね。
では、二度対戦して二度も負けた試合を・・。